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かつての古本屋との違いとは?

ブックオフを始めとする新古書店では、基本的に本の状態で買取価格が決まります。
本の状態とは、端的に言えば「綺麗かどうか」ということです。

 

旧来の古本屋では、本の持つ希少価値を判定していました。
しかし、本の希少価値は絶対的な基準があるわけではなく、また値付け担当者が覚えるべき情報量が莫大になるため、古本屋でも正当な評価ができる人は限られています。

 

いわば、職人の経験と勘のようなもので、一般人にはなかなか分かりにくい面があります。
そのため、かつての古本屋は、何年も有名店で修行の後、のれん分けをしてもらって独立したり、二代目が他店へ丁稚奉公しに行くことが必要な時代もありました。

 

また、そうでない人も、元々が本好きだったり、マニア上がりだったりと、値付けの勘所が分かっている人でないと、古本屋の商売が難しかったのです。

 

このブラックボックスだった買取価格の決定を、単純に綺麗か汚いかという状態だけに限定することで、誰でも容易に買取を行えるようにしたのが、新古書店のシステムです。
これにより、アルバイトでも、特別に勉強した人でなくても、査定基準さえ覚えれば買取ができるようになりました。現在のネット古本屋の多くも、これと似たようなシステムを採用しています。

新古書店の利点

新古書店が買取基準を分かりやすくしたことは、お客さんにとっても利点でした。
というのも、家の中にある本を新古書店に持ち込む場合、綺麗かどうかだけを判断すればいいので、大体の買取価格が想像できるからです。

 

これにより、旧来の古本屋の買取であまり良い経験をしたことのない人や、敷居が高く利用しなかった人も古本の買取依頼をするようになり、新古書店は旧来の古本屋を駆逐する勢いで全国へ展開してきました。

 

さて、そんな新古書店ですが、徐々に人気作・売りやすい本に対し、買取価格を上昇させる「買取強化商品」を設定するようになりました。
これは、ごく一部の商品だけに設定するもので、特に売れやすい人気作だけに設定されています。

 

客側からすると、新古書店に行くと、まるで新刊を割引販売しているかのように販売されているので、店側も客側もお互いに利益が大きなシステムといえます。
このように人気作品を買い集めるために、特定の商品にプレミアをつける買取手法は、ネット古本屋でも取り入れられています。

ネット古本屋の買取価格の決め方

ネット古本屋の場合、手元にあるパソコンに買取データ(価格や基準など)を設定すれば、それを見た担当者が誰でも容易に価格決定ができる仕組みとなっています。
これは、本の売れ行きや人気、価格の上昇など入力すれば簡単に変更ができますし、アマゾンの売上データなどと連動させれば、リアルタイムでの情報更新も可能な仕組みです。

 

これにより、人気作品には高額買取基準の適用が容易となり、逆に不人気の売りにくい作品は安く買い取るといった作業ができるようになっています。

 

とは言え、最終的な評価は人間が行うものです。
新古書店でも、前日「買い取れない」と言われた商品を、翌日同じお店に持っていくと価格がついたなどという例があります。

 

これは、状態評価が担当者によってばらつきがあるためです。
同じ本を見ても、ある人は綺麗だと思い、ある人は汚いと考える。このような人間の主観による基準は残っており、こればかりはネット古本屋でも同様で、たまたま担当したスタッフにより買取価格が変わってしまう「運」はあります。

 

買取を依頼する私たち客側からすると、できれば状態判断の甘い担当者に当たって欲しい、とついつい願ってしまうところです(笑)。
なお、買取価格の査定方法は、こちらのページでも解説していますので、合わせてご覧ください。